不動産の売却は大きな金額が動く取引のため、慎重におこないたいですね。
そこで、今回は事前の知識として知っておきたい、よくあるトラブルの要因や事例とともに、有用な対処法などをご紹介します。
不動産売却をご検討の方は、ぜひチェックしてみてください。
不動産売却時にトラブルが起きる要因や事例
まず、トラブルの主な原因となる例を見ていきましょう。
たとえば、売却したい売主と、購入する買主の2者が、不動産の価値や契約内容を正しく理解できていなかった場合にトラブルが生じます。
つまり、当事者のいずれかが「理解していた状況と違う」となった場合、2者間の対価関係にある「有償双務」が崩れ、トラブルに発展するのです。
また、不動産売却時のトラブルのなかには、「手付解除」をする事例もあります。
これは、買主が急な転勤などで、購入するはずだった不動産の契約を解除される場合です。
「手付解除」とは手付金を引き渡して、買主が後でも契約を解除できることです。
相手方が「履行に着手」するまでは、買主は手付金を放棄すれば解約できますが、売主が契約を解除する場合は受け取った手付金の手付倍返し(2倍)となります。
「履行の着手」とは、売主が引き渡しをしたり、買主が代金の一部を支払ったりすることをさしています。
契約が解除されるばかりか、手付金の放棄を拒まれるトラブルもあるので注意が必要です。
不動産売却時のトラブルを防ぐために知っておきたい知識と対処法
トラブルを回避するためにはポイントや対処法があります。
まず、「手付解除」となる場合、合意が必要であり、速やかに相手方に解除の意思を伝えることが大切です。
解除の対処法として、買主または売主のいずれが申し出る場合も、手付金の放棄や手付金の倍額提供、解除の意思表示が書かれた「解除通知書」を準備し、相手方が「履行に着手」する前に届ける必要があります。
また、売主と買主が契約内容や売却する不動産への認識や理解の違いで生じるトラブルには、専門家である不動産会社の力が大きな味方となります。
売買契約の当事者である2者がともに正しく認識できるよう、宅地建物取引業の免許をもつ不動産会社は、専門知識と的確な判断のもと「重要な事実」の告知や「重要事項説明」などの義務を果たしてくれます。
信頼できる不動産会社をパートナーにすることは、トラブルを未然に防ぐ有効な対処法といえそうですね。
売却を検討しはじめたら、知っておきたいトラブルの要因や事例、また対処法について解説しました。
売買契約は、通常、人生で1度の大きな取引です。
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